今回は患者さんからのご質問で、「温めるのと冷やすのどっちがいいと?」というお話がありましたのでお答えしたいと思います。
まず冷やした方がいいケースは「急性期」の症状です。急性期とはいわゆるギックリ腰や捻挫・打撲などのケガです。
ズキズキと強く痛んだり、動かすと強く痛む。患部に熱感がある。腫れている。といった症状が特徴的です。
このような場合は筋肉などの組織に傷が入り炎症が起きています。
この傷を手技療法でつなぎ合わせて元通りにする。なんて事は残念ながらできません。
代わりにアイシングを施す事で、炎症を最小限にとどめ傷が治りやすい環境を作る事ができます。
怪我した時や、痛みがいつもより明らかに強い時は、間違っても痛い所を押したり揉んだりしないで下さい。傷口が広がりさらに悪化してしまいます。
炎症が落ち着くまで3日~長くて2週間弱かかります。この間、運動などは控えて患部に痛みを感じないよう休ませてあげる事が大切です。
それと同時に、治療(患部以外の場所を)やアイシングを続ける事で回復を早める事ができます。
運動をしている方は痛みが少し軽くなったからといって早期に運動を再開すると、さらに状態が悪化し怪我をくり返すようになりますのでご注意を!
競技復帰のタイミングは専門家の指示を仰いだ方がいいです。
さて、アイシングの具体的な方法です。
アイシング法
⑴ ビニール袋に氷と水を入れ氷嚢を作ります。保冷剤を塗れたタオルで包んだ物でもオッケーです。
⑵ 患部に氷嚢をあて、15分冷やす→10分休む。これを1セットとして3セットくり返します。
1時間ほどかかるのですが、3セット目あたりからかなり楽になってくる事が多いので、頑張って冷やした方がいいです!
基本的に急性期以外は温めた方が楽になります。慢性的な腰痛や肩こりは温めましょう!
どちらか分からないときは冷やした方が無難です。もし炎症が起きているケースで温めると、とんでもなく痛くなる事があるからです。
研修時代、職場の先輩が足首を捻挫し試しに温めてみたところ、まともに歩けないぐらい痛くなったことがありました・・・。
激痛に耐えながら施術にあたっていた先輩の姿は忘れられません・・・。
そうならないよう『迷ったときはアイシング』と覚えておきましょう!