■口を大きく開けると痛い。
■ガクッと音がする。
■口を閉じるときに痛む。
■ひどくなると、ご飯を食べるときにも痛む。
これはいわゆる顎関節症の症状です。
顎関節症と言えば一般的に歯医者さんに診ていただくのが普通ですよね。実際に虫歯・歯槽膿漏・顎関節症は歯科の3大疾病と呼ばれています。
顎関節症は歯の問題はもちろん、心理的なストレス、姿勢などいろいろな問題が合わさって起こるため、複合的なアプローチが必要とされています。
そしてその中には「手技療法」が役に立つ物も多くあります。
手技が有効な3つのポイント
①筋肉・腱・靱帯などの緊張は痛みをもたらします。例えば、顎関節症の多くのケースでは「外側翼突筋」という筋肉が強く緊張し、痛みや引っかか感といった症状が現れます。
この筋肉の緊張は手技でも取れるため、それだけでも症状が緩和してきます。
②顎関節の固さ自体も問題になりますが、これも手技である程度とれてきますので、症状は緩和し引っかかり感が軽くなります。
③姿勢の改善も有効になります。姿勢の悪さによって、頭の位置が変わるとそれに伴って筋肉の緊張状態も変化し、顎に負担をかけます。
このような姿勢は顎に負担がかかってきます。治していくためには体全体の調整が必要です。中・軽度の顎関節症であれば、全体の調整だけで楽になるという事も多々あります。
ただ関節円板が外れてもどらなくなっている重度のケースや、歯そのものの問題には対処できません。
歯科での治療と並行して行くことで、より早く症状が改善するケースもあります。
また顎関節症の原因が、仕事や家庭でのストレスによる場合、「100%治す」という事はなかなか難しい事があります。
しかし手技で症状をコントロールする事をできるので、生活はしやすくなります。特に職場や自宅でのセルフケアは大切です。例えば・・・
■朝起きた直後口が開かないが、ケアすると開きやすくなる。
■顎が痛くてご飯が食べれなかったが、ケアすると何とか食べれるようになった。
■自分でケアすると顎の引っかかり感が軽くなる。
などの効果がでてきます。
どんな症状でも「治療+セルフケア」はお悩み解決のため不可欠です。
今すぐあなたに出来る事・・・その1
まずゆっくりと口を開き、下顎が左右どちらに寄るか確認します。
ここでは、下顎が「右に寄ってしまう」場合を取り上げます。
⑴右顎を右手の平で軽く左へ押し込みます。
⑵顎を押さえている右手を、顎で押し返すように軽く力を入れます。(3割ぐらいの力で5~10秒キープ)
⑶力を抜いて10秒休憩。
⑷⑴~⑶の手順を5回くり返します。
終わったら口の開き具合が楽になってきますよ。
今すぐあなたに出来る事・・・その2
深呼吸しながら耳をひっぱるだけです!
顎は頭の骨(側頭骨・蝶形骨(下図参))とつながっています。
この骨がゆがんでくることで顎まわりの筋肉が緊張してきます。そこで耳をうまく引っ張る事でゆがみが良くなり、筋緊張が緩和、顎が楽になるというわけです。
耳のひっぱり方
耳をひっぱるというよりも頭蓋骨をひっぱるという意識が大切です。引っ張ります
⑴そしていざ引っ張るときはなるべく耳の穴の近くをつかみじわーっと横に引っ張っていきます。
⑵横にある程度ひっぱったら、そこから少し斜め上や、斜め下などにひっぱてみましょう。頭が軽くなってくる・顎まわりが楽になるような角度がなんとなく分かると思います。
傾向的には少し斜め上にひっぱると楽になるという方が多いです。
⑶楽になる角度が見つかれば、そのまま90秒ほど深呼吸しながらひっぱりましょう。深呼吸するときは、できるだけ息を吐く時間を長くします。(例えば10秒吐いて5秒吸う)
この2つを試してみて、より楽になる方だけやってもいいですし、両方やってももちろんオッケーです。
朝起きたとき、職場で一息ついたとき、ご飯を食べる前など試してみてください!
より効果を上げるためには、やはり治療も平行した方がいいです。
「顎関節の調整+全体の調整+セルフケア」がベストですので、お悩みでしたら一度お気軽にご相談ください。